居酒屋 焦げ鍋

お通しは焦げました

※ネガティブ注意

病人と老人と、暮らす話③

金もなく、親も実家もなく、恋人もなく、

あるものは借金(奨学金やら)と認知症の祖母だけ。

そんな状態でも生きてます。強く、生きてます。

皆さま、ごきげんよう

 

久々にシリーズを更新します……。

もう忘れていましたが母の子宮摘出手術で、リンパを取るという選択ができませんでした、というところでしたね。※母は子宮体がん

さて、病院との不和編ですね。説明回です。

 

 

結局治療の方針としては子宮を全摘出(リンパは摘出せず。一応、リンパは全てを取り切ることができないという医師の説明からも、本人も摘出を選択せず)、その後念押しとして化学療法(TC療法)を行う、ということに決定しました。

その前に実は、がんが分かってから手術まで1か月時間を取られたんです。

割と、がんの専門病院意外だと普通のことのようらしいで、どうやら1か月くらいではあまり状態が変わらないらしいです。専門病院は患者の心のケアも治療の一環なので適切な説明があったり、なるべく手術を早めてくれる傾向にあります。(ただ、若い年齢の人と明らかに進行性のがんで1か月時間を取られた場合、説明をちゃんと求めた方がいいです)

その当時は私もがんへの理解がほとんどなかったので、病院に電話しました。(診断とその手術日の連絡は母のみが聞いてしまったので。)

そしてそんなに遅くて大丈夫なのか、手術日を早められないか、と看護師に聞いたところ、ろくな説明もなく婦人科の外科部長に代わり、即座に「説明する代わりに診察料を分単位で取るぞ!!!」と言い放たれました。

私はそのタイミングで病院を変えるべきだったなあ、と今では思います。

やはりですね、

本当に人の生死に関わるお仕事をしていて(患者が死ぬことが多くて)、かつ使命を感じている先生はそんなこと言わないんです。

家族がパニックになって電話してくるなんて日常茶飯事ですから。

まあ母だけじゃなくて、実はしばらくして叔母も倒れまして。ここ数年は本当に病院を行き来して、色々見ました。一番対応がひどかったのは思い返してもやはりここの病院でした。ただ今後良かったところも出てきます。たぶん。

 

スケジュールとしては手術前、前泊~1週間程度入院。そして抜糸などが済んだもしくは体力に問題ないくらい回復したら化学療法で1週間入院。化学療法は全部で6クールなので、またしばらく時間を置いたらまた1週間入院、という流れです。

リンパを取らないと正確なステージは分からないとのことですが(リンパにがん細胞が入っているかでステージが変わるため)、目視でのがんステージIでした。

一般的に言われる5年生存率は60パーセント~80パーセント、がんの中では圧倒的に高い方とのことで楽観視していました。

正直嫌なことなので悪い方に考えたくなかったというの本音です。

 

そして、事件は子宮摘出手術の当日未明に起きました。

 

母親から連絡があって、朝から病院行くと、どうやら母親は一睡もしていない様子。

もう長く暮らし過ぎて忘れていたのですが、母親、いびきが酷いのです。(この時大分肥満だったせいもあります。治療の過程で30キロ以上体重が落ちたので徐々に改善されました)

そして同室の人に深夜起こされ、ケンカになったそう。

「あんたのイビキに殺されそうよ!!」っと突然怒鳴り起こされたとか。

ここも病院変えれば良かったというポイントです。

最初に入院したA病院の婦人科は命に関わる病気と言うよりは、長期的に入院してる人が多いんですよね。ストレスが多い人。長く、周りの患者とうまくやっていくことが求められます。

がんの専門病院、救急病院などは深夜の緊急コールや救急車の音、他人の嘔吐の音などで夜うるさいのでいびきがうるさい人がいても「昼寝ればいいや」くらいの人が多いです。

突然不安で狂っちゃう人はたびたびいるようですが……。

そして4人部屋から部屋を隔離され、かつ病院からは「患者さん都合なので」ということで一晩15000円する部屋を薦められる始末。

他の4人部屋はガラガラだし(誰も入っていない部屋もあった)、4人部屋だって部屋代がかかるのに、である。

当の母も、またわがままな人間なので「個室がいい」と、絶対に譲らなかった。(そういう事は自分で金を払うか、保険に入っているかという時に言え)

泣く泣く私は個室にハンコを押すこととなった。

 

ここから、化学療法でも流れるように個室に泊まらされてしまうようになったので、これから1回の入院につき一回10万みたいなアホみたいな出費がスタンダードになったし、これと別に薬代だって、交通費だって、通常の生活費だっている。(交通費については私たちは車も持ってないし、そもそも運転できない。これはアホだった)

限度額適用認の病気だって、こんな風になっちゃ全然治療できないです。はっきり言って。(認定証は出来上がるまでに時間がかかります。診断されて、かつ本人が元気なうちに申請に行きましょう。行かないと、とりあえず、ただの保険適用された値段で請求されてしまいます。いくらクレカで切って全額分の支払いに余裕があっても分割払い手数料で費用が増えたら意味ない気がするんですけどね)

 

最初の病院選びは大事だと、なんとなく感じてもらえれば幸いです。

次回術後と、初めての抗がん剤の話、の予定。

 

予定は未定。