居酒屋 焦げ鍋

お通しは焦げました

※ネガティブ注意

年末ですが、今更な話

こんばんは。大分時間があいてしまいました……。

というか

今年最後の日じゃねーか。

むしろ、日付変わってるじゃねーか。

色々言いたいことあるんですが、今この時点で何が言いたいかって、

溜めてた映画の感想。

さすがに来年話すことでもないので、今更ですが話していいですか?

ネタバレ含む感想です。

 

 

〇「打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?」

これ、これね!話したかったんですよ。原作岩井俊二監督なので。日本の好きな監督を聞かれたら、大体岩井俊二監督を答えます。

夏に婚活で会った人と観ました。婚活相手の印象は最悪でしたが映画はまあまあ面白くてなんでこの映画叩かれてるのかなー、って思いました。そしてラストは色々論争が起きる感じかと。

まさかの岩井俊二版打ち上げ花火を観てない×原作小説読んでないので(何故岩井俊二を好きだと言ってしまった)、そこを確認してから感想を書こうとして延び延びになってしまいました。

 

あらすじ

舞台は海が見える中学校。女子の中でもどことなく大人びた”なずな”を目で追う典道。

夏休み中の登校日、掃除名目でプールにやってきた典道と祐介。典道は”なずなに片思い中”を公言する祐介に50mクロールの勝負を持ちかけられる。祐介は「俺が勝ったらなずなに告白する」と言い、典道は動揺する。二人が泳ぐことを知り、たまたま一人でプールサイドにいたなずなが審判を買って出る。しかし、彼女は心中は母親の再婚、それによる転校のことで複雑であった。動揺したまま泳いだ典道はターンで失敗し、祐介が先に到着する。そこで祐介はなずなに花火大会に誘われ、”告白”される。遅れて着いた典道は祐介の様子がおかしいことを不思議がりつつ、二人は教室に戻る。

同じグループの男子たちと「打ち上げ花火を横から見ると、丸なのか平べったいのか」という論争中も祐介は心ここにあらずの状態であったが、「みんなで灯台に上って横から花火を見てみよう」という話題になった途端に食いついてきた。

学校でみんなで解散した後、典道の家に遊びにくる祐介。ターンを失敗した時の典道の傷を見て「破傷風になるかもしれないから俺んち(地元のクリニック)で見てもらえ」ととにかく薦める祐介に従おうとすると「…うちになずながいたら”行けなくなった”って伝えて」と伝言を頼まれる。祐介の家のクリニックには浴衣姿のなずながいた。祐介が来れなくなったことを伝え、帰り道二人は会話をする。なずなは「今日の水泳の勝負で勝った方を花火大会に誘うと決めたこと」、「家を出ようとしてたこと」「自分は裏切られる運命にあること」を典道に伝え、典道は自分が誘われる可能性があったことを知る。

その直後、なずなは母親に無理矢理引きずられる形で家に連れ戻される。遅い典道を迎えに来た男子グループがたまたまその場面に遭遇するが、怒りを抑えきれない典道は祐介に掴みかかる。「俺があの勝負に勝っていれば」

 

 

 

 

 

これ、なずながなんとなく子供っぽく見えるのって、もともとの設定が小学校だったことがあります。ドラマ版では大人びた小学生が大きな声で泣いたり、突拍子もない夢を語ることで精神年齢はまだ子どもであるってことにハッとさせられる箇所なんでしょうが、設定を中学生、かつアニメにしてしまうと「大人びた」って要素がすり抜けただのわがまま女みたいになってしまうんですよね。難しい匙加減ですが。でも叩かれた原因の一つだと思います。

で、これって、このアニメ版自体が岩井俊二版の「やり直し」ってところが面白いんですよ。岩井俊二版はドラマ版も小説も、なずなとずっと二人きりという選択ができないし、なんならカケオチする際もなずなが手を引っ張るんですよ。でもアニメ版って典道が先導するんです。なずなが幸せになれるように何回も何回もやり直すんです。それで事実が曲がってきちゃった。リメイク版というよりはひと夏のほろ苦い思い出、後悔を、もう一回やり直した形なので原作ありきなんですね。

そう思うと、ラストも腑に落ちるかと思います。

 

 

あとはあらすじ書いてる時間がないので、感想だけになるかと思います。時間あり次第、更新します。(たぶん)

ネタバレ部分を読まない人はもうここで止めた方がいいと思います。ここからひどいネタバレを含みます笑

 

 

 

 

〇「アトミックブロンド」

スパイものです。時代が東西ドイツベルリンの壁崩壊直前なので主人公ローレンがどこの国のスパイ?というとこが謎の1つなのですが、アメリカ映画なんだからアメリカに決まってんだろ!こんなカッコいい女スパイ、他国に譲るわけねーだろ!(笑うところです)未だ合同制作とか以外で他国オチにすることって少ないと思うと、やっぱり戦争とかスパイとかナイーブな問題なんだろうなあって思ったり思わなかったり。

スリードがあからさまなところもむしろいい所です。高身長、白い肌、ウォッカ、氷水、ロシア語堪能。これだけ聞くとローレンは完全にロシアスパイ。パーシヴァルがジャックダニエル、かつそれを「女神の母乳」という箇所があった(気がする)ところ踏まえると彼がアメリカ。後半での展開に「え、やっぱりベッタベタのロシアスパイなの?!」って思わせるための伏線なんでしょうか。イマイチ、パーシヴァルの役割が目立たなくなる気もしますが、「ここ、ひっくり返りますからねー」と映画から言われるのも愉快なものです。

でも何より、素晴らしいのは接近戦の美しさ。リアルティに近い美しさですよ。脳が揺らされても無意識に武器を探すところとか、すごい良い。しかもローレン役シャーリーズ・セロン(彼女のお父さんの話もショッキングでした)の戦いの美しさを魅せるカメラワークがあったと思います。バーのシーンとかもカメラワークと音楽が、懐かしい感じなのに鮮やかに見えてよかったですね。

 

 

 

〇「ゴッホ 最期の手紙」

これは……辛いですね。特に、モノを作る人にとっては胸に刺さる作品かもしれません。誰の立場を取っても、光と闇が見えるんですよ。孤独と、他人の。

あまり語る話でもないですが、畑の中でマルグリットとルーランが話す「真実」の後半のシーン、本当に素敵なんですよね。

今回このブログにどうしても載せたかった映画です。

死は、死後も、負のイメージだけでは、ないんですよ。

ただそもそも絵が動く系(アニメでない)映画が苦手な人は避けましょう。特に前の席に座るのやめましょう。

あと、内容的にも向き不向きがあります……他人が怖いと思って生きている人で美術が好きな人は観に行きましょう笑

 

 

さて駆け足でしたが、書きたかった映画3作品を載せました。

2017年の振り返りとかは別記事でやります。

もう年明けてるけど!!!!

 

別に年末(新年)だからといってオチないです。