居酒屋 焦げ鍋

お通しは焦げました

※ネガティブ注意

死んでいい人の話

大仰なタイトルをつけましたがなんてことはない、ゲームの話です。

私は超絶望的にゲームセンスがなく、ゲームに疎い人生を送っています。

 

しかし、ここ数年観察しているゲームがあります。

 

 

ダンガンロンパ

 

奇天烈な設定と殺害方法が満載な推理ゲームですね。

豪華な声優さんでも話題かと思います。

 

もちろんプレイしたことはなく、実際にはよくわかっていません。

だからネタバレもできません。

そもそも存在を知ったは以前の仕事で、お客さんに聞かれてあらすじを調べたところから始まります。

ネットで調べていて出会ったのです。あの”おしおき”動画と。

 

みなさんご存じ、ダンガンロンパは”学級裁判”で殺人事件の正しい犯人を見事見つけ出すと、

その犯人が自身に因んだ内容で”おしおき”という名の処刑をされます。

 

最初動画を見た時は非常に気分が暗くなりました。

犯人たちが自分自身に因んだ処刑をされるって非常に趣味が悪い……。

殺害方法が茶化されれば茶化されるほど、どうしようもない気持ちになってしまいました。

 

そして動画をぼんやりリピートしながら、

この”おしおき”が起きることを割り切らないと進まないゲームについて

死刑制度がある国の人じゃないと受け入れられないのではないかと考えていました。

 

犯人たちは死んでいい人、死ぬための落ち度がある人。

推理をする人たちは、度たびの死に心を痛めつつも真相を追求し”正しい選択”をするプレイヤー。

 

かつて大学時代に受講した法学の授業で、教授ははっきりと言いました。

「私は死刑制度に賛成しません」

その授業の終わりに死刑制度について文章を書かされましたが、

私は何と書いたのでしょうか。

おそらく死刑制度に賛成寄りの意見を書いて提出したかと思います。

 

さてその授業から何年も経ちました。今の私はどうでしょうか。

判断がつかないのです。今では。

死んでいい人が。

 

若いころには容易でシロクロつけられていたものができなくなることが、

またその逆が、判断つけられなかったものができるようになったりしていると

時間が流れている分自分が変化していることが分かります。

 

ゲームを進める上で確実に人が死ぬというのは、間接的に殺人も経験できるということでもあるでしょう。

推理漫画の主人公が死神など揶揄されることもあるが、果たして死んだ方がいいのは誰なのか。

 

よく分からないままですが今では慣れて、”おしおき”動画も平常心で見られるし、ダンガンロンパ自体もプレイすれば楽しめると思います。

人は変わりますから。

 

シリーズ通して一番狛枝くんが好きです。